Windowsのシステムバックアップ - 『ActiveImage Protector Desktop Edition』編

こんにちは、ませうです。

IO-DATA さんの SOHO 向け NAS 「HDL-XRW/TM」シリーズを設置する際に、
バンドルされていたこの『ActiveImage Protector Desktop Edition』の使い方をいろいろ調べていたので…そのメモになります。

※同製品には Windows 版とは別に Linux 版も用意されています。

 (1) 起動後の画面

こんな感じです。
タスク(=実行中のバックアップ処理)やスケジュール、履歴一覧などシンプルです。
画面は評価版のものですが、評価中の機能は製品版と同等です。

 

(2) バックアップスケジュール作成

定期的に全バックアップ・差分バックアップを実行しておきたい場合は、スケジュールを登録しておきます。
タスクのバックアップ対象はディスク単位またはパーティション単位で選択できます。



「オンサイトレプリケーション」機能を利用して、バックアップファイルを別の領域にもコピーしておくことができます。
災害対策としてバックアップファイルを遠隔地にも持っておきたいような場合に使えそうですね。



通常の圧縮のほか、「重複削除」機能を利用してより効率的なデータ圧縮にも対応しています。



保存先の指定です。
「…」ボタンを押すとフォルダを選択できますが、試した限りでは割り当て済みのネットワークドライブは選択できないようです。

¥¥HOST_NAME¥FOLDER_NAME、のようにネットワークアドレスで直接指定する必要があります。

「次へ」をクリックすると、接続先のユーザーIDとパスワードを入力できますので、認証が必要な場合も対応可能です。



スケジュール設定ですが、「週単位」の場合は以下の範囲で選択できます。



「月単位」の場合は、実行する日(1〜31)を選択する形式になります。


ちなみに、「指定した日時にPCが起動していない場合」は、バックアップタスクの実行自体がスキップされます。
(例えば次回起動時に自動で実行される、などの機能はありません。サポート確認済。)

スケジュール設定した日時にたまたまPCが起動されていないままですと、
いざというときに実はバックアップが無い…ということになりかねません

以降で説明する「システム終了時にバックアップ実行」や「コマンドラインツールによるバックアップ実行」を併用することで、バックアップの漏れを回避しやすくすることが可能になります。

(3) システム終了時のバックアップ実行 

「オプション」→「一般設定」→「シャットダウン」にて、
システム終了時に自動で実行するタスクを指定することができます。


上記の設定の場合、「Schedule_system」タスクの「増分バックアップ」が、システム終了時に自動で実行されるようになります。
※システム再起動の時にも実行されます。Windows8 は未対応のため、次項のコマンドラインツールを利用して下さい。

(4)  コマンドラインツールによるバックアップ実行

システム終了時以外のタイミング、例えば「システム起動時」などの指定はGUIアプリ側に用意されていません。
そのような場合は、「Windowsのグループポリシー」+「ActiveImage Protector のコマンドラインツール」を組み合わせることで実現できます。

ActiveImage Protector のコマンドラインツールから、任意のタイミングでスケジュールが実行できる他、スケジュールの動的作成なども可能になっています。

…実際、このあたりがこのソフトを使いこなす肝かもしれません。

コマンドラインツールの本体は、ActiveImage Protector のインストールフォルダ以下に格納されている「AipControl.exe」です。
例えば、スケジュール名「Schedule_system」のフルバックアップを実行する場合は、以下のように createimage オプションにて実行します。

'C:\Program Files (x86)\NetJapan\ActiveImage Protector\AipControl.exe' createimage Schedule_system

フルバックアップではなく増分バックアップを指定したい場合は、「(スケジュール名)INC」を指定することになります。

上記の例では、createimage オプションに渡すスケジュール名を「Schedule_systemINC」とすると、増分バックアップになります。
(増分バックアップ時に一度にもフルバックアップが取られていない場合は、自動でフルバックアップに切り替わります)

AipControl.exeの呼び出しを含むバッチファイルを作成しておき、それをグループポリシーのスタートアップスクリプト等に設定しておくと、柔軟なバックアップポリシーの構築が可能になるかと思います。

(5) バックアップファイルからの復旧

起動ディスクを利用してシステムレベルで復旧できる他、
バックアップイメージをWindowsのドライブとしてマウントしてから、ファイル単位でアクセスすることも可能です。

(6) 最後に

コマンドラインツールを噛めば噛むほど味が出る…スルメのようなソフトウェアかと思います(笑)。
バックアップツール選びの参考になれば。