システム開発会社の人月単価と人月コスト

今日はリアルなシステム会社のコストの話し。

コストの前にまずは価格相場から。(あくまで常駐して労働力を貸すタイプの場合)
http://www.nekonet.co.jp/service/it/haken.html (参考サイト)

システムエンジニア(SE)800,000円
ネットワーク技術者800,000円
システム運用管理者700,000円
プログラマー(PG)600,000円
ヘルプデスク480,000円
オペレータ450,000円
Web監視担当者650,000円


いいですね。ヤマトシステム開発さん。オープンにここまで出してくれると
わかりやすいですね。

ただヤマトシステム開発さんもさすがに会社の規模からいうと、
最下層のシステム会社とは単価が違う。

2011年の現時点でいうと最下層のシステム会社ではこんな感じ。
(月額単価)(残業代含まず)

システムエンジニア(SE)600,000円
中堅プログラマー(PG)500,000円
若手プログラマー(PG)400,000円
ヘルプデスク350,000円
オペレーター350,000円



ここから改めてコストの話。
社員でPGを雇った場合の大体の給与

基本給 200,000
職務手当 70,000
家族手当 15,000
住宅手当 15,000
交通費 20,000
総支給額 320,000
これに社会保険の会社負担分がかかるのでざっくり35000円プラス。

会社としての間接費含まずの月のコストは355,000円
これで中堅PGで500,000を売りあげれば、500,000-355,000=145,000の利益
月145,000×12ヶ月=年間174万の利益
おおよさそうじゃないですか。
ボーナスを基本給の年3.5ヶ月分=70万円出しても利益として100万残る。

と、なればいいのですが、最近よくあるのが固定単金。
労働力を売っているけど、請負契約なので160時間働いても、
300時間働いても同じ売上になる。
ただ、こちらは残業代を払うわけで、40時間残業するとざっくり残業
5万円はコスト増。

こうなると、年間5万×12ヶ月で60万のコスト増。そうすると利益が40万しか残らない。
じゃー40万残るからなんとかなるかといえば、もうひとつ問題があって、
12ヶ月売上をあげれない場合がある。

案件が急に終了して、1ヶ月社内で待機してしまった。病気で休んでしまった。
問題が起きて減額されたなど、日々問題が発生する。
例えば1ヶ月待機すると、355,000円、40万残るかと思ったら355,000コストだけかかって残り5千円。

よし。ここから間接費を引いて・・・。

これは最悪パターンだけど、稀なパターンでもない。

で、良い企業の簡単な指標のひとつが、
社員一人当たりの粗利が800万~1200万あれば・・・・。
http://www.ksbd.net/2010/05/1-1.html

このビジネスモデル崩壊している気がします。